詞 (kotoba)
8 August 2025
高天原に神留坐す
皇が親神漏岐神漏美の命を以て
八百万の神達を神集へ集へ賜ひ
神議り議り賜ひて
我皇孫尊の命は
豊葦原の水穂の国を
安国と平けく所知食せと事依し奉りき
如此依し奉りし国中に荒振る神等をば
神問しに問し賜ひ
神掃ひに掃ひ賜ひて
語問し磐根樹立草の垣葉をも語止て
天磐座放ち
天の八重雲を伊頭の千別に千別て
天降し依し奉りき
如此依し奉りし
四方の国中と
大倭日高見の国を安国と定奉りて
下つ磐根に宮柱太敷立て高天原に千木高知て
皇御孫の命の美頭の御舎仕奉りて
天の御蔭日の御蔭と隠坐て
安国と平けく所知食ろしめむ国中に
成出む
天の益人等が
過犯しけむ雑々の罪事は
天津罪とは
畦放ち
溝埋
樋放ち
頻蒔
串刺
生剥
逆剥
屎戸
許々太久の罪を
天津罪と法別て
国津罪とは
生膚断
死膚断
白人
胡久美
己が母犯せる罪
己が子犯せる罪
母と子と犯せる罪
子と母と犯せる罪
畜犯せる罪
昆虫の災
高津神の災
高津鳥の災
畜仆し
蟲物為る罪
許々太久の罪出む
如此出ば
天津宮事以て
大中臣
天津金木を本打切末打断て
千座の置座に置足はして
天津菅曾を本苅断末苅切て
八針に取辟て
天津祝詞の太祝詞事を宣れ
如此宣ば天津神は天の磐門を押披きて天の八重雲を伊頭の千別に千別て所聞食む
国津神は高山の末短山の末に上坐て
高山の伊穂理
短山の伊穂理を撥別て所聞食む
如此所聞食てば
皇御孫の命の朝廷を始めて
天下四方の国には罪と云ふ罪は在らじと
科戸の風の天の八重雲を吹放つ事の如く
朝の御霧夕の御霧を
朝風夕風の吹掃ふ事の如く
大津辺に居る大船を舳解放ち鱸解放ちて大海の原に押放つ事の如く
彼方の繁木が本を焼鎌の敏鎌以て打掃ふ事の如く
遺る罪は在らじと
祓ひ給ひ清め給ふ事を
高山の末短山の末より佐久那太理に落瀧つ速川の瀬に坐す瀬織津比咩と云ふ神大海の原に持出なむ
如此持出往ば
荒塩の塩の八百道の八塩道の
塩の八百会に坐す速開都比咩と云ふ神持可可吞てむ
如此可可吞ては
気吹戸に坐す気吹戸主と云ふ神
根の国底の国に気吹放ちてむ如此気吹放ちてば
根の国底の国に坐す速佐須良比咩と云ふ神持佐須良比失ひてむ
如此失びては
今日より始めて罪と云ふ罪
咎と云ふ咎は在らじと
祓へ給ひ清め給ふ事の由を
八百万神等諸共に
左男鹿の八の耳を振立て所聞食せと申す
皇が親神漏岐神漏美の命を以て
八百万の神達を神集へ集へ賜ひ
神議り議り賜ひて
我皇孫尊の命は
豊葦原の水穂の国を
安国と平けく所知食せと事依し奉りき
如此依し奉りし国中に荒振る神等をば
神問しに問し賜ひ
神掃ひに掃ひ賜ひて
語問し磐根樹立草の垣葉をも語止て
天磐座放ち
天の八重雲を伊頭の千別に千別て
天降し依し奉りき
如此依し奉りし
四方の国中と
大倭日高見の国を安国と定奉りて
下つ磐根に宮柱太敷立て高天原に千木高知て
皇御孫の命の美頭の御舎仕奉りて
天の御蔭日の御蔭と隠坐て
安国と平けく所知食ろしめむ国中に
成出む
天の益人等が
過犯しけむ雑々の罪事は
天津罪とは
畦放ち
溝埋
樋放ち
頻蒔
串刺
生剥
逆剥
屎戸
許々太久の罪を
天津罪と法別て
国津罪とは
生膚断
死膚断
白人
胡久美
己が母犯せる罪
己が子犯せる罪
母と子と犯せる罪
子と母と犯せる罪
畜犯せる罪
昆虫の災
高津神の災
高津鳥の災
畜仆し
蟲物為る罪
許々太久の罪出む
如此出ば
天津宮事以て
大中臣
天津金木を本打切末打断て
千座の置座に置足はして
天津菅曾を本苅断末苅切て
八針に取辟て
天津祝詞の太祝詞事を宣れ
如此宣ば天津神は天の磐門を押披きて天の八重雲を伊頭の千別に千別て所聞食む国津神は高山の末短山の末に上坐て
高山の伊穂理
短山の伊穂理を撥別て所聞食む
如此所聞食てば
皇御孫の命の朝廷を始めて
天下四方の国には罪と云ふ罪は在らじと
科戸の風の天の八重雲を吹放つ事の如く
朝の御霧夕の御霧を
朝風夕風の吹掃ふ事の如く
大津辺に居る大船を舳解放ち鱸解放ちて大海の原に押放つ事の如く
彼方の繁木が本を焼鎌の敏鎌以て打掃ふ事の如く
遺る罪は在らじと
祓ひ給ひ清め給ふ事を
高山の末短山の末より佐久那太理に落瀧つ速川の瀬に坐す瀬織津比咩と云ふ神大海の原に持出なむ
如此持出往ば
荒塩の塩の八百道の八塩道の
塩の八百会に坐す速開都比咩と云ふ神持可可吞てむ
如此可可吞ては
気吹戸に坐す気吹戸主と云ふ神
根の国底の国に気吹放ちてむ如此気吹放ちてば
根の国底の国に坐す速佐須良比咩と云ふ神持佐須良比失ひてむ
如此失びては
今日より始めて罪と云ふ罪
咎と云ふ咎は在らじと
祓へ給ひ清め給ふ事の由を
八百万神等諸共に
左男鹿の八の耳を振立て所聞食せと申す