(repository) #8
"Field"
Woking No."c000v2"
Original Recording: November, 2003
re-mastaring: February,2026
Original Recording: January, 2004
re-mastaring: February,2026
注意:この作品は意図的にノイズ音や打撃音、極端な音高などが含まれています。 LimiterやCompなどで十分加工していますが苦手な方はボリュームを下げて拝聴して下さい。
この頃(2003~2004年)、いわゆる「Webern Style」とも言われる 1920~1960年頃にあった前衛音楽スタイルを 私なりに(クラッシックに拘らず)改めて再構築するという試みを行っていた時期の作品です。 私が魅了されたのは前衛音楽の非常に技術的で難解なトータルセリエル書法ではなく、能楽の囃子方や神事にある間(ま)、空間意識を西洋音楽で活かせること。
その音のない領域にリズムが存在していること。
そして、それらを自然の形状のように表現できる独特のタイミングでした。
これを前衛音楽に付きまとう「常に最先端」を追うのではなく、 自身の創作上の表現、技術上でのプロトタイプにすることでした。 当時入手できた現代音楽の音源やスコア、文献を参考にして ケージやフリージャズなどの偶然性や即興性をヒントに 基礎的パターン(例えば3:2、又は2:3)を慣習的(肉体が受ける感覚や視覚で)に習得し、 スコアや楽器がなくても表現できるようにしようと努めました。
[楽器もスコアも使わずその習得した感覚で打ち込んで制作した2016年の "3 pieces" ] 当時、音楽として残せたものとして、
1.ピアノとヴォーカルでのシンプルな構成のもの。 [ "Improvisation 11 March 2004 / 22 January 2003" この頃録音した音源]
ヴォーカルは即興的なものや単語を書き込んだテキストを用意しそれを演奏時にランダムに選んで発声して行くものです。
2.ノイズインダストリアルや音源のカットアップなど編集ベースで制作したものなどがあり、 今回の作品がその編集ベースで作ったものになります。タイトルもテーマなし。ヴォーカルもアドリブ。 この編集ベースで制作したものがなかなかうまく完成できず、 かなりの時間を費やし多数の音の断片を制作したにも関わらず納得いく成果が出せず、 結果として残せたのがわずか2作品で6分ほどというものでした。 今回この2作品を大幅に修正を加えマスタリングし直しました。 (私は正当なピアニストではありませんが) やはりこういった作風はピアノを使うのがとにかく表現しやすい。 "Field"というこの時期使用していたセッション名は何もない漠然とした空間の枠組みを意味していて、 用意した枠組みの中でプロトタイプを再現していくというものです。 このFieldを簡単な立方体などで見立ててそこにa,b....などの記号を付け加えただけのものを 図形楽譜に代わるものとして使用していたこともあります。